第138章 中野航平、お前をいつか必ず私のものにしてやる

長谷川明子はそう言い終えると、扉を閉めようとした。

だが、中野航平が手を伸ばして止める。

「待って」

「まだ何か?」

長谷川明子は動きを止め、訝しげに彼を見る。

中野航平は弁当箱を差し出した。

「栞が寝たなら、これ以上は邪魔しない。午後に煮込んだスープだ。栞が起きたら……悪いけど、お義母さん、温めて飲ませてやってくれ」

差し出された弁当箱を見つめる長谷川明子の目が、複雑に揺れる。

ここまで娘のために動けるのなら、どうしてあの頃、栞をあんなふうに傷つけたのか。

過去がよぎった瞬間、長谷川明子の声は冷えた。

「いらないわ。スープの一杯くらい、うちで用意できる。離婚したんだから...

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